真夜中2時にふと眼を覚ます。
掛け時計と置時計のズレたタイミングがビートを刻む。
たまにこういう事があるわけだが、
やることと言えば「考える」ぐらいしかないわけで。
どんなことを考えてみても、
結局はいつも同じところへ行き着く。
同じところを徘徊し続け、
いつもとは違う観点に立つ。
あの頃僕にはハッキリと見えていた。
あの頃貴方には見ることがかなわなかった世界。
そして今。
あの頃見えていたものは霞んでしまった。
今は貴方がそれを目にしているのだろう。
開いているKOOLに手を伸ばし、
月明かりに反射するZIPPOをまさぐる。
チャキーン。
心地良い音。
部屋の中に明かりがひとつ灯る。
呼吸に調和し、瞬く小さなオレンジ。
煙をくゆらせ考えることを中断する。
暗い部屋の中で煙なんか見えないの同様に、
さっきまで考えていたことは忽ち何処かへ消えていく。
きっと月の綺麗ないい夜だ。
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